或るプログラマの開発日記

日々の勉強したことの備忘録なんかに使っていきます

Rubyのヒアドキュメントを使ってみる

Rubyのヒアドキュメントに関するメモ。文字列を扱うちょっとしたプログラムで結構使えます。

ヒアドキュメントとは

普通の文字列リテラルはデリミタ(", ', ` など)で囲まれた 文字列ですが、ヒアドキュメントは `<<識別子' を含む行の次の行から `識別子' だけの行の直前までを文字列とする行指向のリテラルです。

https://docs.ruby-lang.org/ja/latest/doc/spec=2fliteral.html#here

ヒアドキュメントを使うメリットとして、

  • 複数行の文章を変数で扱う場合、コード上にそのまま記述可能。
  • ダブルコーテーション、シングルコーテーションを含む文字列もエスケープ無しで記述可能。

があります。

ヒアドキュメントの書き方

一口にヒアドキュメントといっても、色んな書き方があるのでまとめてみます。

基本

下の例はEOSを識別子としています。慣例的にEOSまたはEOFを使うことが多いようですが、開始と終了の識別子が合っていればなんでもかまいません。

puts <<EOS
"Hello World!"
EOS
#=>"Hello World!"
式展開

ヒアドキュメントは、通常の文字列と同じく式展開が可能です。シングルコーテーションで開始の識別子を囲むと式展開はされません。

name = "Taro"
puts <<"STR1"
Hello! #{name}
STR1
#=>Hello! Taro

puts <<'STR2'
Hello! #{name}
STR2
#=>Hello! #{name}
インデント

通常は終了の識別子を行頭に書かないとエラーになりますが、識別子の前にハイフンをつけると、終了の識別子をインデントできます。

3.times do
  puts <<-EOS
    Hello World!
  EOS
end
#=>    Hello World!
#=>    Hello World!
#=>    Hello World!

但し、上の例では余計なインデントがヒアドキュメントに含まれてしまいます。Ruby2.3以降ではチルダをつけることで、余計なインデントを除去してくれます。

3.times do
  puts <<~EOS
    Hello World!
  EOS
end
#=>Hello World!
#=>Hello World!
#=>Hello World!
コマンド実行

以下のように書くことでコマンド実行ができます。Windowsで動作確認済み。

puts <<`ENV`
env 
ENV

SQLなんかを扱うのに便利

個人的に良く使う例として、SQLのようなダブルコーテーション、シングルコーテーションがある文字列を扱うのに便利なので、複数のinsert文やselect文を生成したい時に使います。

s =<<STR1
0001
0002
0003
0004
0005
STR1
s.split.each do |str1|
  [1,2].each do|num1|
    puts <<~SQL
      select * from table where col1 = "#{str1}" and col2 = #{num1};"
    SQL
  end
end

実行結果

select * from table where col1 = "0001" and col2 = 1;"
select * from table where col1 = "0001" and col2 = 2;"
select * from table where col1 = "0002" and col2 = 1;"
select * from table where col1 = "0002" and col2 = 2;"
select * from table where col1 = "0003" and col2 = 1;"
select * from table where col1 = "0003" and col2 = 2;"
select * from table where col1 = "0004" and col2 = 1;"
select * from table where col1 = "0004" and col2 = 2;"
select * from table where col1 = "0005" and col2 = 1;"
select * from table where col1 = "0005" and col2 = 2;"

CodeIQ 「ロンリー・ルーク」問題の解答コード公開

久々の投稿になります。
今回はCodeIQの問題の解答コードを公開します。

codeiq.jp

問題

今回の問題の概要です。

  • 自然数 n, k に対し、縦横 n×n のマス目にチェスのルークの駒を k 個配置します。このとき、自身から見て上下方向・左右方向のいずれにも他の駒が存在しないような駒を「はぐれルーク」と呼びます。
  • 1 つのマスに 2 個以上の駒を置かないよう、ランダムに駒を配置します。このとき、はぐれルークの個数の期待値を F(n, k) と定義します。
  • 自然数 n, m に対し、1 ≦ k ≦ m の範囲の自然数 k に対する F(n, k) の和を G(n, m) と定義します。
  • 1000*G(n, m)の整数部分の値を出力してください。

方針

F(n, k)について、k=1~mまでの和を求めるので、F(n,k)の値の求め方を考えます。

  • k=1の場合、「はぐれルーク」は1個なので期待値は1
  • k > n-1の2乗+1の場合、どう配置しても「はぐれルーク」は無いので期待値は0
  • kの値が上記以外の場合について、全配置の組み合わせについて「はぐれルーク」の個数を計算

まあ、要はしらみつぶしというやつですww

解答

以下が、提出したコード。n×n の盤面を1次元配列で表現しているのが多少の工夫といえば工夫かも。

def func(n, k)
  return 1.0 if k == 1
  return 0.0 if ((n - 1) ** 2 ) + 1 < k
  numOfLonelyLuke = 0
  numOfCombination = 0
  (0..(n**2 - 1)).to_a.combination(k) do |array|
    numOfCombination += 1
    array.each do |x|
      isLonely = true
      array.each do |y|
        next if x == y
        if (x / n == y / n) || (x % n == y % n)
          isLonely = false
          break;
        end
      end
      numOfLonelyLuke += 1 if isLonely
    end
  end
  numOfLonelyLuke / numOfCombination.to_f
end
(n, m) = gets.split.map(&:to_i)
num = 0.0
(1..m).each do |k|
  num += func(n, k)
end
puts (num *1000).to_i

感想

今までもCodeIQの問題は解いてましたが、公開するのは今回が初めてです。
また、この機会に他の方の解答コードを見てみましたが、エレガントな解法で実装されてる方が結構いらっしゃったので驚きでした。
次はもう少し綺麗な解き方を目指すようにしないとなー。

ま、自分もまだまだ精進が必要だなーと感じ入りました。ほんと。(´Д`)

2017年5月の目標

どうも、パイソンです。

 

本日から5月。先月に引き続き月間の目標でも立ててみようかなーと思います。

 

とはいえ、先月は毎日更新を目指すとか息巻いてみたものの結局挫折したんで、今月は普通に達成出来る感じのものにしようかと。(^^;

 

というわけで、立ててみた5月の目標。

 

1.rubyでなんか作る

先月来からrubyの勉強を進めているが、やはりcuiのプログラムだけ作ってても退屈なもんです。

 

なので、今月はrubyを使って少し規模の大きなソフトを書いてみようかと思います。何作るかは検討中ですが、早い内に決めて、ブログに作成過程なんかを残して行こうかと思います。

 

2.記事更新は10記事程度を目処に

1カ月ブログやってきて、さすがに毎日更新はしんどいと実感したので、今月は少し控えめな目標にしてみましたw

 

とはいえ、数値目標を立てて置かないと更新しないまま放置になるので、一応少なすぎるという事は無い程度の規模感で。

 

 

というわけで、5月はマイペースで更新していきます。

 

ブログ開始から1カ月経過しました

どうも、パイソンです。

 

ブログ開始からちょうど1カ月経過しましたので、これまでの振り返りをしてみようと思います。

 

月初の目標

一応、今月の初めに2点ほど目標を立てておりました。

1.毎日更新を目指す事

2.rubyの勉強を頑張る事。

 

んで、1の目標ですが、結局毎日更新はできませんでした。(´・ω・`)

 

理由としては、飲み会があって帰りが遅くなった日があったり、そもそもネタが全然浮かばなかったりというのがありますが、まあ、これらのことは言訳にしかなりません。(^^;

 

つか、毎日更新とかキツイわ。本当、毎日更新してるブロガーのひとは凄いと思います。

 

次に、2の目標。

 

rubyのほうは、ブログ続けてきた効果か、大分理解が深まったかなーと個人的には思います。やはり、わからない事を調べつつ、その内容をブログにアウトプットしていくことで、学んだ事が頭に定着しているという実感はあります。

 

とはいえ、まだまだ基本的な部分しか理解出来てないという自覚があるので、来月以降も継続して勉強は続けていこうかと思います。

 

まとめ

というわけで、

1.毎日更新は無理ゲーだった

2.今後も勉強した事はブログに残して行こう

 

以上が今月の感想です。

5月もブログは継続していきます。

 

 

Rubyにはインクリメント演算子(++)が無い

Rubyを書いてて、いつも疑問に思ってた事項なので自分用にメモ。

CやJava、またはPerl等のプログラム言語では、整数の値に1を加算する時にインクリメント演算子++を使用します。しかし、Rubyではインクリメント演算子を使うことは出来ません。

インクリメント演算子が無い理由

Rubyの開発者であるMatzさんが、過去この件について言及されておりました。

3) 記号的な記法

これは単なる私の趣味ですが, 単項インクリメントとかがたまに欲しく
なります. i += 1 でいいわけですが. i++ と書いて怒られる (^^;


すんません.この件は以前から指摘されているのですが(演算子はC
に似ているのに++と--は対応する演算子が無い),++の動作が本質
的に「変数を操作する」ものであるため,変数がオブジェクトでな
Rubyでは導入できないでいます.++や--の「オブジェクト指向
意味」がRubyの他の部分と整合性を保ったまま定義できれば採用し
たいのですが….

http://blade.nagaokaut.ac.jp/cgi-bin/scat.rb/ruby/ruby-list/5323

以下、自分なりの解釈。

Rubyでは整数値はオブジェクトであるためインクリメント演算子を実現しようとすれば変数が参照しているオブジェクトそのものに作用する必要がありますが、++演算子が変数に対して作用するものであるため実現が困難であるということですかねぇ。

また、RubyのFixnumクラスはimmutableですので、さらに実現は困難ですね。

Ruby の Fixnum クラスは immutable です。 つまり、オブジェクト自体を破壊的に変更することはできません。 Bignum も同様です。

https://docs.ruby-lang.org/ja/latest/class/Fixnum.html

インクリメントメソッド

尚、Fixnumクラスにはnextsuccという値に+1するメソッドはあります。しかし、前述の通りFixnum自体がimmutableである為、

num=10
num.next

としてもnumの値は変化しません。

結論

Rubyでは、整数をインクリメントする場合はおとなしく+=1を使いましょう。

Rubyで乱数生成

Rubyの乱数生成メモです。

rand関数

Rubyで乱数生成をするにはrandメソッドを使います。

10.times do
  puts rand(1000)
end

このプログラムは、0~999までの範囲の乱数を10回出力します。

ただ、この乱数は擬似乱数と呼ばれるものであり、乱数生成に使われる種(シード)を元に算出されている数になりますので、純粋にランダムな数が生成されているわけではないということに注意が必要です。

擬似乱数の偏りについて説明しだすと長くなりすぎるので詳細はWikipediaのほうを参照。

擬似乱数 - Wikipedia


因みに、srandメソッドを使うことで乱数の種を明示的に与える事が可能です。

srand(3)
10.times do
  puts rand(1000)
end

実行結果

874
664
249
643
952
968
256
789
659
714

種を指定した方のプログラムは何回実行しても同じ結果を返します。

SecureRandomクラス

所謂、安全な乱数を生成したい場合はSecureRandomクラスを使います。

require 'securerandom'
p SecureRandom.random_number(10000)
p SecureRandom.hex(16)
p SecureRandom.base64

乱数以外にも、ランダムな文字列、base64文字列の生成に使えます。

ただし、実行速度は擬似乱数のほうと比べると結構遅いです。

Rubyで書式付き出力を行う

Rubyの書式付き出力に関するメモ。

Rubyの書式付き出力

C言語なんかでもみるsprintfメソッドを使うやり方と、%演算子を使うやり方があります。先ずは%演算子を使う例を見てみます。

プログラム

(1..10).each do |n|
  puts "%03d" % n
end

実行結果

001
002
003
004
005
006
007
008
009
010

このプログラムの"%03d" % nは、sprintf("%03d", n)と同じ意味になります。

個人的には、%の演算というと、どうも剰余を求めている様な感じがするので違和感ありまくりでしたが、演算子が文字列にかかっているか、数値にかかっているかの違いと理解すれば良いのでしょうか。

因みに、複数の書式を一度に扱う例は以下の通り。

puts "100 to bin ->%b  ,oct->%o  ,hex->%X" % [100,100,100]
#=>100 to bin ->1100100  ,oct->144  ,hex->64

puts sprintf("100 to bin ->%b  ,oct->%o  ,hex->%X", 100,100,100)
#=>100 to bin ->1100100  ,oct->144  ,hex->64

雑感

CやJavaに慣れてるとRubyのプログラムは%:とか@が普段見慣れない使われ方をするので混乱しがちです。ま、丁寧に個々の意味を読み解いていくしかないのでしょうな。